May.2004 update

Amp(Audio&Surround)&D/Aコンバーター、プリアンプ

Nakamichi  IA-1z


■US Nakamichiリンク

96年当時のハイエンドモデルCA-1+PA-1のデザイン・機能を引き継ぐ一体型モデル

「2chでのHifiクオリティ追求からのサラウンドが設計コンセプト」によりHiFi、サラウンド

80w×5ch 、100w×2ch

関連コラム

導入のいきさつ

DVDの登場によりそれまでのAVアンプ(DENON)からドルビーデジタル対応モデルへの買い替え候補としてで、YAMAHAのA3090とDENONのA1を検討していたおり

DENONのDSPに魅力を感じなかったためにYAMAHAの導入により、CINE-DSPの7.1chのプランを第一候補としていたが、池袋サンシャイン内のグルーバ(現在はファミリーマートになってます)で、NAKAMICHIのCA-1+PA-1を店員に薦められて聴いてみた所・・・あらびっくり!A3090との次元の差に愕然として、一気にNakamichiにほれ込んでしまいました

そのときのシステムは、パワーアンプはNakamichPA-1ではなく、ヤマハの7chアンプだったかあいまいな記憶ですが、スピーカーは、当時のAV用ってのはあまりなかった時代にはもったいないくらいのインフィニティのカッパをファントムで、モニターはリアプロだったと思います

さて、NAKAMICHIの美点はAVアンプでありながら、HiFi指向の基本設計と当時最新の24bitチップだと確信(CA-1+PA-1は、当時のハイエンドのLINN、メリディアンを超えるといわれ、当時のDVDの評価等でAV雑誌のリファレンスモデルとされた実力機)

CA-1+PA-1が手の届かない(実売47万)ところに、なんとか射程圏内の一体型のIA-1Zが登場し、機能・音質的にもCA-1+PA-1とほぼ同等であることを確認。がぜん購入意欲が盛り上がる

また同ショップでナカミチのDragonCDをデジタル接続して、IA-1ZのD/Aで鳴らしていた音にも感銘を受け、将来Hifiオーディオへの展開の布石にもなると確信。このときのIA-1zとデモでセットで販売されていたのが、現在リアSPとしてつかっているLenaeumA1で、ケーブル類は、MITだったのが現在までのMIT好きのハシリとなったのは余談となります

というわけで頭金+ボ2回払いで購入。途中何度か、単体DAC購入に揺れたものの、なんだかんだでIA-1zの音が好きなことは確かです

IA-1zの特徴

IA=インテグレート・アンプのとおり、いわゆるAVプリメインアンプです

・・が、当時の私の印象としては、AVアンプというよりも、プリメインアンプに、ドルビーデジタルデコーダーがおまけでついているというようなイメージをもっていたほど、AVサラウンドとしては単機能なモデルです

DSPの音場はなく、ストレートなAC-3(=ドルビーデジタル)と、アナログプロロジックのみで、ディレイタイムやダウンミックスによるスピーカーコンフィグレーションなどの基本機能はありますが、ドルビーラボの推奨パターンにこだわって、LFE端子からは、AC-3のLFE信号しか出力されない(メインSPをスモール設定にすればローパスが出力されますが)などこだわりなのか、モトローラチップの制限なのかは不明ですが、SWをアナログや2chでつかえないというデメリットもあります

使い勝手や操作性は、シンプルなだけに、すべての設定と操作が本体で可能。オンスクリーンやLEDのメニュー階層などは存在せず、スピーカーモードの切り替えやダイナミックレンジの切替なども、1秒で済むくらい

同じようにリモコンも地味ですが、慣れてからの使い勝手は最高で、ソニーのE9000にAVセンターに主役を譲ってからも、リモコンはナカミチをつかっているくらいです(ソニーがつかいにくいというのもありますが)

また、最大の特徴でもあり欠点でもある、LED表示で上下シーソータイプのメインボリュームは、使い易いが、接続切替時などに急に音量を下げたりできないのが難点といえば難点

デザインと機能とオーディオ品質の音質を追求した結果の外観。ノイズの少ないスタティック方式アンバーLEDを採用
フロントパネルは7mm厚のアルミ製、主要ボタンもアルミ製の高耐久設計(以上メーカー広報)

映像系の入力は使用していないため、入力セレクトは3系統のみのシンプル操作(AV系アナログ、CDデジタル、DVDデジタル)となっている


サラウンドモードはドルビーデジタルとプロロジックのみのDSP回路を通さない音質追求設計

モトローラ56009の24bitデコーダーとAVアンプ音質劣化の原因となるトーン回路、キャリブレーション&バランスボリウムの問題を「高精度レジスタアレイ型ラダー型マルチチャンネルアッテネーター」により、ナカミチの独自のサラウンドを展開。このモトローラがでる前は、YAMAHAからLINNまで「ZORAN製」をつかっていたのが、NakamichiのCA-1が搭載が最初だった記憶があり、後のアナログデバイセスの「SHARC」の32bitやYAMAHAのYSS・・・の自社開発チップがでるまでは、定番のDSPチップでした

ドルビーデジタルという名称統一前の「AC-3」標記となっているのが、いまとなっては渋いと思うのは私だけ?

ちなみにAC-3ってのは、「オーディオコーデックのその3」って意味ですね。ドルビーがドルビーデジタルAC-3っていってたのに、ドルビーデジタルに統一しちゃったので、映画のトレーラーで「AC-3」って見かけることもなくなりました

高音質化の最大の特徴である、高精度レジスタ・アレイ型アッテネーターと広報されていますが、いまだに私も原理を理解しておりません。この方式をメカニカルにおこなっているのが、CECのAMP71のようなタイプなのかなという程度の理解度。

スピーカーのコンフィグレーション・モードは本体ですべて設定、確認が可能。

このため、オンスクリーンなどの映像回路や文字の多いLEDなどを使わなくてもよいのが美点。

AVソースは4系統、オーディオ5系統

デジタルソースは3系統のみと現在の水準では少なく、CDは同軸のみ。LDは、AC-3は同軸、PCMは光のみとなっています。DVDが同軸と光との接点切替方式なのが、残念といえば残念

ファンクションはダイレクト選択式で、電源も同時に入るつかいやすさが利点ですが、おそろしいのが、ドルビーデジタル信号入力時に、AC-3モードをオフにすると、そのままのビットストリームをD/Aしてくれるので、解読不能の超雑音がスピーカーから鳴り出します

パワーアンプ段に同社開発のハーモニックタイムアライメントを採用

原理はよくわかりませんが、以下の特徴のようです。

USナカミチ基音と歪成分の時間ズレを解消、広帯域、低ゲイン、オープンルーフ設計

天板

2mm〜3mmの厚みのあるなかなかしっかりしたものです

ボディのフレームは、前面と背面パネルのみ、とりはずせますが、左右と底板は一体構造になっており、底部には、ビーム(柱)で補強されているなど剛性感はたっぷりしています

アンプ背面

入力系統を少なく絞っているのですっきりしてます

SP端子は全チャンネルバナナプラグ対応、間隔もまずまずの広さ

当時の国産AVアンプでは、ほぼ唯一Yラグに対応している端子 

メインチャンネルの出力はシンプル構造に徹し、A、B切り替え不可。

パワーアンプをリトルプラネットに譲ってからは、つかっていない端子です

ACインレット

現在は、内部配線の交換時にフルテック製へ変更

フルテックのものとはサイズも合わず、またビス穴もないので、交換の際には加工が必要です

5.1chのプリアウト出力

間隔が狭いのが、太いRCAを使う際には難点。現在は、どうも接点部のハンダが浮いているようで、近いうちに端子を交換することを予定

現在は、メインchのみMITの330shotgunで、リトルプラネットへ

デジタル入力はPCMの同軸が2系統(CD・DVD)、ドルビーデジタル専用同軸が1系統(LD)、光TOS入力は2系統ですが、このうち、DVD入力は、同軸と光と切り替え方式なので、実質的には、3系統しかつかえません

現在は、CD同軸にCDTからのPCMのみ接続

端子の強度はやはりイマイチで、MITDigitalにはやや役不足なのか、ついにいかれてしまいWBTに交換(282号

CD用の同軸入力端子を交換 詳細:282号 春の工作 RCA端子交換〜ナカミチ編

アンプ底面

サイドパネルと一体化された凹型構造。トランス固定部分に補強あり

インシュレーター

素材は不明ですが、ショックアブソーバーがついてます


インシュレーターは、いくつか試しましたが、最終的に、現在はオーディオテクネのカーボンインシュレーターとミスティックホワイトの組み合わせを、を3点支持で使用

前面パネル

アルミ素材で厚み7mmの、なかなかの物量投入モデル

このあたりが、「モノ」としての魅力にあふれていて、なかなか手放させない理由のひとつでもあります

リモコンは、メインとサブの2種類が付属するが、本体でもすべての設定操作が可能がインターフェースを採用

オンスクリーン機能なしでも、SPコンフィグレーション、ダイナミックレンジコンプレッション設定などのキャリブレーションが本体、リモコンでできる等、結構考えられたインターフェースが採用されている

IA-1zの内部

最近巷で人気の制震ネジやワッシャー、クライオヒューズ、接点清掃のために一度内部を覗いてみました。

予想以上に内部の美しい仕上がりで驚きました。音のよさはこのへんにあるのかも。

まず、天板を固定するビス。非常にしっかりしたかつ、スプリングワッシャーがつかわれています。このあたりは国産量産モデルとは一線を画します

アンプ内側のメインSPターミナル

同じく5ch

背面パネルの内部にさらに補強されて固定されています

プリアウト端子

このユニットごと背面パネルにビス止めされています。

トランス(Rコア)

北村機電のK7C3 SKと書かれています

こいつの固定を制振スクリューにとりかえてみたい

三層構造の基盤の上面

非常にすっきりしているのと、ナカミチで感心するのは、通常であれば、フラットケーブルを使ったり、そのまま引き回している内部配線のほとんどが、きっちり撚られているところ

ソニーなどの国産機では、どのモデルを見ても、量産化のためかそのあたりは手抜きです

アコースティックリバイブのCSFチューブのあまりがあったので、おそらくオペアンプ後段のプリアウト端子に伸びるケーブルに巻いてシールドしてみました
上部のアナログ音声部の基盤の裏には、以下のビデオ基盤、デジタル基盤との干渉とのシールド効果を狙ったと思われる、金属ベースが敷かれています
ベースをはずすと、2段目のビデオ基盤が現れますが、映像信号はつかっていないのでここはそのまま

最下部はデジタル基盤

デジタルインターフェースとD/Aコンバーター、ラダー抵抗のアッテネーターなどが並びます

このIC群には、電波吸収体チューンを施しています

基盤にもNakamichのロゴを発見

ヒートシンクは前面に。冷却ファンはありません

ACインレットと内部線材の交換

DVP S9000ESの内部配線の交換の効果(コラム211)に習って、IA-1zの内部配線を交換

パーツはフルテックのロジウムのIECコネクタ、S/Aラボハイエンドホース3.5(以下HH3.5)、アコースティックリバイブのCSFチューブ

HH3.5本来のエネルギー感を狙って、オリジナルどおりL、Nとも2線ずつ配線

もともと配線されていたアース用ケーブルもHH3.5に交換

インレットには、WBTの銀入りハンダ付け。アルミテープでシールドして、絶縁テープを巻きます

電源基盤へは、直接ハンダ付け

HH3.5の2本は結構面倒です

アース端子は、オリジナルと同じところから配線

配線後の状態。固いケーブルなので、取り回しと作業時に長さをあわせるのが結構たいへんでした

また、サービスコンセント用の配線ははずしました

インレットの取り付け

オリジナルには、固定用の穴がないので、ドリルをつかっての固定です

標準の内部配線ケーブルとの比較

ICデバイスへの電波吸収体の装着

ナカミチIA-1zのデジタル基盤に大同特殊鋼の電波吸収体「DPR」を貼り付けて見ました

関連コラムは232号

通常民生用には市販されていないようですが、大同特殊鋼の電波吸収体

「DPR」をわけていただきました

詳細は、A&VREVIW誌(103号186ページ)にも記載されています


デコーダーチップ(モトローラ56009)にDPRを貼り付け

とりあえず、貼れるICに全て貼り付けてみました

この基盤のICデバイスについての詳細ベージはこちら



一方、最上段のアナログ音声基盤には、カーボンマニックPROを塗布
とりわけ、プリアウト端子前段のコンデンサーには、念入りに対策してみました

Nakamichiリンク

lA−1z主な規格
[コントロールアンプセクション]


アナログオーディオセクション
入 力 9(CD,Tuner,Aux,Tapel,Tape2,LD,DVD/BS,VCR,TV/Aux)
Rec出力 3(Tap61,Tape2,VCR)
メイン出力 6チャンネル(FrontL/R・Center,RearL/R,Subwoofer)
リモート出力 2チャンネル(L/R)
入力感度/インピーダンス 250mV/47kΩ
定格出力レベル/インピーダンス
メイン出力 1V/1kΩ
リモート出力 500mV/1kΩ
Rec出力 250mV/1kΩ
サブウーファー出力 1.65V/1kΩ
最大メイン出力レベル 8V
全高調波歪率 0.01%以下(20〜20,000Hz)
周波数特性 10〜50,000Hz+0,-3dB
SN比 90dB以上(A−WTD、入力ショート)
チャンネルセパレーション 70dB以上(1kHz、入力ショート)

デジタルオーディオセクション

入 力 CD 1、同軸
LD(AC-3) 1、同軸
LD(PCM) 1、同軸
DVD/DBS 1、同軸、光ファイバー選択式(AC-3/PCM)
入力インピーダンス 75Ω
最大出力レベル(D/A変換後、0dB)
メイン出力 7V/1kΩ
Rec出力 2V/1kΩ
サブウーファー出力 8V/1kΩ
全高調波歪率 0.01%以下(1kHz、0dB)
周波数特性 10〜20,000Hz+0,-5dB
SN比 100dB以上
ダイナミックレンジ 95dB
チャンネルセパレーション 90dB以上

出力レベルコントロールセクション

ゲインレンジ -75〜0dB(レベル0〜最大100)
ゲインレンジ構成
2dBステップ -75〜-55dB(レベル0〜10)
1dBステップ -54〜-35dB(レベル11〜30)
0.5dBステップ -34.5〜0dB(レベル31〜100)
オーディオミュート -75dB(レベル0)/ユーザー調整範囲 -75〜35dB(レベル0〜30)

IA-1zのボリュームステップとレベル表示

100 0dB 55 -22.5dB 30 -35dB
90 -5dB 50 -25dB 25 -40dB
80 -10dB 45 -27.5dB 20 -45dB
70 -15dB 40 -30dB 15 -50dB
65 -17.5dB 35 -32.5dB 5 -65dB
60 -20dB 0 -75dB