(保存版)液晶プロジェクターの画質改善効果

2001/2/8

AV談話室のスレッドのバックナンバーです

最近はyamamoto氏、saXan氏、ホーンドライバー氏、どすこい山本氏などの常連の方の話題ついていけない状況ですが、これだけのつわものが集まっていただけるのがWEBマスターとしてうれしいかぎりです

さて、話題の中心はSONYの人気の液晶プロジェクター10HTです


そもそもはHomerさんとこの掲示板でyamamoto氏が提案されてずいぶん話題になった内容なんですが、私自身、縁あって2000年の夏に、yamamotoさん宅へおじゃまさせていただき、おそらくyamamoto邸の10HTの画をみせていただいた最初だと思います

勝手に書いてしまっていいのかどうなのか、yamamoto邸のAVルームはとてもうらやましい広さで、120インチワイドのシアターグレイのスクリーンが余裕でおさまり、SPは導入されたばかりのFB1のBA(ブラックアッシュ)といまは無きダイアトーンの2000ZXっていう名機の2台をつなぎかえてつかわれてらっしゃいました。

映像関係は、DVDがパイオニアのS9で、三菱のVC-2001(だったような?)をセレクター代わりにつかわれていました。

で、本題の10HTへスチル用のフィルターを取り付けて、yamamoto氏が画質調整された「画」を見せていただきましたが、「ウォッチングピープル」のカラーバーのテスト信号やヒッキーの「リスク」を見せていただきましたが、肌色の再現力や青などについてはとくに、フィルターの有無による違いがあまりにも驚くべきことで、正直我がZ4000との違いに驚いたものです。

10HT自体はAvacでもヤマギワでもヨドバシでもいろいろ見ましたが、さほど感銘は受けず、SONYの液晶PJっぽい緑にシフトする傾向くらいしか印象がなかったのですが、yamamoto氏宅のものは格段の違いがあります

さすがに三管から10HTに買い換えをされただけのことはあります

以下、BBSスレッドをそのまま転記しています。永久保存版として、ユーザーの方にご覧いただけば幸いに存じます

[6] 液晶プロジェクターの画質改善について


投稿者:yamamoto 投稿日:2000/11/14(Tue) 00:19:09
 
液晶プロジェクターの弱点は何といってもコントラストが十分に確保できていないという事です。
なお且つ光源の発光特性により更にコントラストを落とす使い方を余儀なくされています。
通常液プロにはUHP等の水銀灯系のランプが使用されていますが、これらのランプの発光特性は、Rの波長領域に対してGやBの波長領域は、通常私たちが目にしている自然光のスペクトラムの分布に比較して2〜3倍程度強くなっています。
そのため映像が自然な色使いになるようにする為には、バイアスやゲインの調整が必要になってきます。
実際にはRに対してGやBのゲインを押さえた設定にしないと適当な色合いが再現できません。
ところがコントラストの点について考慮してみるとこれは必ずしも良い使い方とは言えません。
通常のコントラストの調整以外でもゲインの調整そのものはRGB独立したコントラストの調整に他なりません。
すなわち自然な色合いを望む結果GやBのコントラストを大幅に落とした使用方法を選択している訳です。
コントラストを最大限に確保した設定は不自然なシアン調の色合いになってしまいます。
そこで最大限のコントラストの確保と自然な色合いの両立の可能性を考えてみました。
液晶のダイナミックレンジを50dbと仮定し、液晶パネルのRの階調制御が-50db〜0dbであるとし、GやBの階調制御が-40db〜+10dbであるとするならば
どういう方法が考えられるでしょうか。
GやBをゲインやバイアスの調整で−10dbレベルシフトさせる事でうまく行くように思えますが、実際は液晶パネルの性能限界により-40db〜0DBの階調制御になってしまいます。
これはダイナミックレンジが狭まりすなわちコントラストが落ちてしまっています。
レベルシフトを電気的に行わず、他の方法で行うことでコントラストと自然な発色の両立を目指しました。

----------------------------------------------------------------
   
投稿者:ホーンドライバー - 2000/11/14(Tue) 15:21:17
期待しています。ジックリ読んで、考えて、判らないことがあったら質問させて頂きます。
で、早速質問を(^^;
上記の各仮定値(dB)ですが、専門的な事は良く判りませんが、根拠を教えて頂ければ幸いです。
--------------------------------------------------------------------------------
   
投稿者:yamamoto - 2000/11/14(Tue) 20:29:53
dbは対数の表記を意味します、この場合20logXとなっています。
液晶のコントラストは数百対一という表現が多用されていますので、50db
という数値にしました。400対1なら約52dbになりますので妥当だと思います
が、問題になるのは数値ではなく傾向を掴み、いかにダイナミックレンジを
確保する使い方を見つけるかだと思います。私は決して専門家ではなく、
いろんな資料を読んでいるうちに考えをまとめただけですので、深い突っ込み
にはお答えできないと思いますが、実際のパフォーマンスは相当な物だと思い
ます。

--------------------------------------------------------------------------------
   
投稿者:yamamoto - 2000/11/15(Wed) 23:41:24
続きです。
最初に考えたのは、液プロのGとBにNDフィルターを取り付ければと思いましたが、現実にはそんな事は出来そうにも無くあきらめました。
特定の色温度にこだわるなら良い方法だと思いますが、フィルターの経年変化や調整の幅が狭くなる(色温度を上げるのが困難)などの欠点もあります。
そこで次に考えた方法が現在のカラーフイルターのベースになっています。
電気信号を制御するフィルターにハイ(ロー)パスフィルターやアッテネーターなどがあります。
それらの機能を果たす光学フィルターは存在しないのか、そういう疑問にぶつかり色々捜していたら、ある時ふっと思い付きカメラ屋に行った所、膨大な種類の光学フィルターが置いてあり、カタログを読んでみると使えそうな物が色々ありました。
プロジェクターが来る前に、妄想がどんどん膨らみ、色温度変換フィルターを買ってしまいましたが、これは結局使わずじまいで、なんとなくもったいないので手元に三枚おいてあります。
これは多分L10000に使用すると多分最適に近い設定が出来ると思います、Gも減衰させますが、主にBを減衰させます。何処かで試してみたい物です。
掲示板の情報を読んでいますと、10HTはGが強く出るらしいという事で、最初はGを減衰させるフィルターという事でマゼンダのものを買ってきました。
ケンコーというメーカーのもので最初に買ったのはCCM30というもので、Gの透過率が約50%程度でRやBは90%程度のものでした。
RGBのゲインを,ハイライトの階調が失われない範囲で高くすると、さらに強いフィルターでも問題なさそうなので、CCR30というGやBの透過率が50%程度の物に置き換えて使っていましたが、見慣れてくると、まだ緑が強いという印象があり、更に補正効果の強い物を捜してみたところ、富士フィルムにCCM50というGの透過率30%弱、Bの透過率80%程度のものがあり、これを使ってみたところ映像が激変し、ホーマーさんの所で発表しました。巷でカラーフィルターを使っている人がいたら、多分これを使用している方が多いと思います。
何せあたかも自分の考えのようにネットに書き込んだり雑誌の取材に答えたりしていた人がいましたから、ちょっと釈然としない気持ちもあります。あくまでもオリジナルは私です。
CCM50を使っていましたが自分好みの色温度に設定しようとすると、Bのゲインを大幅に押さえる必要が出てきましたので、ゲインを押さえる事はすなわち
コントラストを押さえる事になりますので、更に強力に補正するフィルターという事でCCR50というGやBの透過率が30%程度(Rは90%)の物に代えて現在使用中です。
以前は3管で色温度をかなり低くして見ていて、とても鮮やかな色合いが出せていましたが、それに匹敵します。映像全体が薄暗くならない限りかなりくっきりとした感じになりました。赤やその周辺の中間色(イエロー、オレンジ、パープル等)は本当に美しくなりました。次は調整についてです。


--------------------------------------------------------------------------------
   
投稿者:bebe - 2000/11/18(Sat) 01:17:25
Yamamotoさん宅の調整された10HTは一度鑑賞させていただいているだけに、解説とその効果が理解できるような気がします。
うちのZ4000でもフィルタを試そうとしましたが、意外にレンズの外径が大きくホルダーもフィルタも値が張るので、いまだ手付かずです
ただSHARPの場合は、以前のH1は「G」がとてつもなく強く「アトランティス」なんかはよどんだ青にしかうつらなかったのがZ4000になって非常によくなりました。10HTの無調整もかなり緑が強く感じられたので、ほかの10HTユーザーの方はどうしてるんでしょうかね?
--------------------------------------------------------------------------------
   
投稿者:yamamoto - 2000/11/20(Mon) 22:58:09
調整に当たっては調整用のテスト信号が必要ですので、ビデオエッセンシャルやウォッチングピープル等は準備する必要があります。
最初はRGB接続の場合です。
これはあくまでも私のやり方ですので、必ずしもこの方法で行わなければいけないというものではありません。ディスクには映像の見え方については説明がありますのでそれは省きます。
まず黒レベルを規定する信号を投射します、その後RGBのゲインを全て0にします。続いて画質調整のメニューから明るさを調整して正しい黒レベルになるように設定します(正しく設定された時の見え方はディスクに説明があります)。
次にハイライトの調整をします。RGB接続の場合はHD,VDを接続したままRGBの一つだけ接続します。グレースケールを投射して、コントラストを最大にします、その後投射している色のゲインを下げてゆき、ハイライトの階調がでるようにします。RGB全てにこれを行います。その後カラーフィルターを取り付けRGBを全て接続し再度グレースケールを投射してグレーの色づきが出来るだけ少なくなる様調整します(ゲインを下げる調整しかおこなってはいけません、当然上げれば階調が失われます)。最後に映像を投射して更に自然に見えるようにRGBのゲインを微調整して終わりです。
これは極端なやり方なので同じことを初期設定された明るさやコントラストの状態で、バイアス(黒レベルの調整)やゲイン(ハイライトの階調の調整)の調整を行うのが普通の調整方法だと思います。
Sやコンポーネント接続の場合
黒レベルは最初と同じです。ハイライトの調整はRGBのゲインのうちRとBのゲインを最初Oのします。コントラストを最大にしてGのゲインを押さえて行き階調がはっきりと判る所まで下げて行き、RとBを同じ値にします。以下はRGB接続と同じでフィルターを取り付け同じ調整を行います。
黒レベルの設定が、初期設定の明るさとコントラストの状態から行った場合は、これも同様でその状態からゲインの調整をしてください。Gで階調がはっきり出る様にしてRとBをそれにあわせ、以降同様に調整してください。
明るさやコントラスト、ゲインとバイアス全て0にすると何も見えなくなりますのでご注意ください。

--------------------------------------------------------------------------------
   
投稿者:yamamoto - 2000/11/20(Mon) 23:04:00
黒レベルの調整の時動かすパラメーターはゲインではなくバイアスです。
上記のままですとまともな絵になりませんね、申し訳御座いません

なお、関連スレッドとして三菱のVプロセッサーのVC-2001とD-2001についてのスレッドも転記しました

[11] VC-2001とD-2001

 投稿者:yamamoto 投稿日:2000/12/01(Fri) 00:26:32
 
どすこい山本さんより、VC-2001があったらD-2001はいらないのではないか、というお話があったので自分なりに考えてみました。
前置きとして、基本的な画質調整には、明るさ、コントラスト、色濃度、色相(色合い)の四つの項目があります。
VC2001にはそれ以外に画質に関わる項目として復調軸の切り替えやガンマ補整がありますが、それらの機能を使ってみた感想としては、復調軸の切り替えは色合いが変化するもので画質が改善されるという意味合いのものではないと思います。
もう一つガンマ補整という機能がありますが、これはあくまでもビデオ信号の0IREから100IREまでの輝度信号の見せ方を変える機能なので、使ってみると分かりますが、黒側の階調が良く出るように調整するとハイライトの階調の出方が悪化して行き一長一短という感じで決して万能ではありません。
私が使ってみた感想としてはこれらの調整機能はなくても全然問題ないというのが本音です。そうすると画質調整に必要な機能というのは最初にあげた4項目で十分である(勿論ゲインやバイアスの調整は絶対必要ですが)というのが私の結論です。それで画質が不満であれば更に高性能なディスプレイやPJを使うほうが良いと思います。
D2001の調整項目は色相と色濃度の二つしかありませんが、実際にはRGB入力のPJには明るさとコントラストの調整が出来るので全く問題がありませんし、私にはこの方がシンプルで好ましく感じています。
D2001はLVP2001との組み合わせを想定したビデオプロセッサーですがそれ以外の使用方法は考えられないでしょうか。
LVP2001のPJとしての機能を考えてみますと、RGB入力、マルチ(ポイント)スキャン、アスペクト切り替え、等があります。
もしそれらの機能が液プロ等でも実現できればそれらのPJと組み合わせて使う事が可能になります。問題になるのはアスペクトの切り替えがRGB入力の時に出来る機種が殆ど存在しない事です。液晶やDLPでそれが可能な機種が出てくるのを心待ちにしているのです。できなくても4対3のソースには使えます。それとRGB入力でもコピーガード対策は必要です。
10HTのRGB入力はコンピュ−タ−がそれに該当します、使い始めてアスペクトの切り替えが出来ず大変ガッカリしました。ちなみにbebeさんがうちにいらしたときはVCでRGBデコードしてプログレッシブ変換してRGB入力で見て頂きました。純粋のRGB入力は色相や色濃度の調整はできませんので、10HTにあるDTV GBRはそれらの画質調整が出来るので実際は、なんっちゃってRGB入力というべきものです。
D2001を使うという事は、3管ではないにしろ、その他のPJを使用したシンプル アンド ストレートという意味合いの、AVにおけるピュアVともいうべき高画質を目指したものだと考えます。
まだ予約していないけど大丈夫かな。 以上です。

--------------------------------------------------------------------------------
   
投稿者:bebe - 2000/12/01(Fri) 06:13:25
うーん、妙に説得力がありますね。山本さん宅での高画質の追求には正直驚いたものです。

>D2001を使うという事は、・・(中略)・・・AVにおけるピュアVともいうべき高画質を目指したもの

つかわない機能(回路も)はないほうがいいという発想はわたしにもあります。私にとってのAVアンプのDSPなんかはそうです。リアのエフェクトは設置上、ほしいけど・・・。
映像入力のないD.D&DTS対応のAVアンプなんかがあれば魅力を感じちゃいますね

--------------------------------------------------------------------------------
   
投稿者:どすこい山本 - 2000/12/03(Sun) 13:50:49
私はもっと単純にD-2001は色差→RGBデコーダーだと理解していたのでVC-2001で充分じゃないかと思っていたんですがyamamotoさんのようにピュア伝送なんて考えても見ませんでした。まるでオーディオの世界ですね。

でもD-2001には明確な存在理由があるようです。
それはBSデジタル放送の1080iでは30MHz、720Pでは40MHzの帯域があるそうで、VC-2001のビデオアンプは20MHzの容量しかないため不都合が生じる可能性があるようです。
しかしD-2001はこの辺をクリアしているようでBSデジタル放送を見る場合には必需品なのだそうです。これじゃあVCの色差入力が6系統もあっても余ってしまいそうですね。なんかちょっと詐欺にあったような気分がしてます。今すぐD-2001を買えと言われてもお金ないし、1000台の限定生産じゃ将来手に入る保証もないですし困ったなぁ。VCのバージョンアップ対応って無理なんですかね。ホーマーさんのとこのyamamotoさんが書きこんだ「VC-2001の不具合」というスレッドもこの辺も関係してるんじゃないですかね。天才さんの不具合なんてモロこの辺が関係しているような。
ほんじゃ、ほんじゃまた。

余談ですが、yamamotoさんには、キクチのスーパーグレインビーズ1.9の100インチをいただきました。ありがとうございました