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M氏のPCトランスポート



2004/7/11

ひさしぶりに、M氏宅におじゃましてきました。

M氏とは、ときにメールやお酒の席などで定期的にお会いしていたので、最近の状況などはうかがっていたのですが、あらためてコラムを見返してみると、お部屋におじゃましたのはおととしの春。2年ぶりということになります。

M氏ルームの一般人?初公開かな?

今回お招きいただいたのは、いつものPMCツアーメンバーのうち、Yamamoto、Nao、Yutaka(旧HOT)、bebeの4人の気心の知れた?メンバーです。

先に総括的な感想になってしまいますが、ひさしぶりにオーディオマインド(?)を喚起されたというか、すごい音を聴いてきました。

まず、M氏の最近のシステムの概略

デジカメを持参していたのですが、2年ぶりのM氏のお部屋の様子をみて、撮影の申し出を断念しました\(^o^)/

8/15追記
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ルビジウムを導入したとか、管球アンプから再度トランジスターに戻したとか、PCトランスポートを導入したとか経過をときどき伺っていたものの、実際に部屋に入って、J1プロジェクトのラックに収められたシステムをみると、尋常でない状態に、参加全員たぶん唖然としたと思います。

私の記憶や以前のコラム時点からは、変更がないのは、スピーカー(PMCのMB1)とノーススターデザインのD/Aコンバーター、自作の金田式パワーアンプとパッシブのアッテネーター。

ただし、アンプやDACの内部は、bebeにもときどきノウハウ提供いただいている以上に、銀線や電波吸収体やら、おそらく相当に手が入れられていることは間違いないでしょう。

PCトランスポート

今回の目玉その1です

諸国のハイエンドオーナーから最先端のオーディオマニア宅を訪問されているM氏が、千葉の知人から、

「PCトランスポートがすごいからどうしても聴きにきてほしい」

とのことで、半信半疑ながら聴きにでかけて、驚かれたというPCトランスポート。

エソテリックなどのハイエンドトランポと同時に聴き比べても、明確な優位のある音で、そのまま、製作を依頼されたという代物です。

「その後、雑誌などで評判のPCトランスポートも色々聴いたが、このPCトランスポートは別格」という感想をもったそうです。

PCトランポやHTPCについては、194号の原宿怪物シアター カーロフ邸訪問記でワードクロックなどで体験させていただいたことがありますが、M氏のPCトランポは、「みためは普通」。

内部やパーツについては、PCに長けているといえないM氏からは詳しく聞けませんでした\(^o^)/が、PCトランポオーディオで音質を追求していくためのスパルタンなマシンであることは間違いありません。

M氏のPCの特徴

1.オーディオ用途以外のデバイスは低ノイズ、低消費電力

  • OSは、Windows2000
  • CPUのクロックは確認できませんでしたが、WAVや再生ソフトが動作する最低限の性能まであえてクロックのディチューンをしているようです。
  • グラフィックボードも、これまたノイズをださないために、あえて性能の低いものを選んでいる
  • モニター 15インチ程度の普通の液晶モニター
  • マウス PS/2の普通のマウス(光学式やUSBなどの消費電力の大きいものはNGだそうです)

2.バッテリーによる完全分離のDC駆動

  • バッテリーは、一見するとクルマ用に思える赤いバッテリーがツイン(メーカーなどはわかりませんが、高級輸入車などにつかわれているものよりも安定性が求められる用途(戦闘機やヘリなどかも?)のバッテリー
  • 充電器は、別途あり、PCオーディオ再生時には、完全にアンプやDACラインとは分離されたバッテリー駆動です
  • バッテリーからPCまでのケーブルも普通じゃありません

3.WAV再生ソフトウェア

  • 公表をお断りしていないので、差し控えますが、スタジオ録音につかわれているソフトウェアだそうです。本来はミキシング用のようですが、PC制作者が、ほとんどの再生ソフトを試したなかで一番再生音がよかったそうな。
  • すくなくとも、私は買えない値段のソフトウェアです
  • CDからHDDへの取り込みは、等速ではなく、さらっと数倍速で取り込んでいるようですが、もちろんCD-DAから非圧縮44.1KHzのwavです。HDDへの取り込み時に、96KHzへの変換もできるようですが、60GB程度のHDDへの格納なのでファイルサイズが大きくなるので44.1KHzで使用されています

ルビジウムクロック

さて、もうひとつの目玉がルビジウムクロックによる高精度の発振同期。

ルビジウム:googleなどの検索エンジンで「ルビジウム発振器」をキーワードにして調べるといっぱいでてきます。

ルビジウム基本的には、衛星通信などの業務用製品が多いようですが、M氏宅のものは、見るからに「軍用」です。

昔、軍の通信兵がかついでいましたって感じのルビジウムのマスタークロック。左のMB1の上に載っています。

D/Aコンバーターは、ノーススタータデザインのMODEL192ですが、PCトランポへは、このマスタークロックの10MHzを、44.1KHzに変換する「機械」を通じて、PCに送られているようです。

オーディオ製品ではTEACのG-0s
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/g0_g0s.html
と同じことをやってると考えると簡単です

なお、再生時にごくまれに、曲の出だしでクロックがズレることがあるようで、そのときは音の位相が反転したのような音になりますが、クロックによってここまで音が変わるのかというくらい、情報量や柔らかさが違ってくることが体験できました。

余談ながら、M氏はセシウムクロックの仕掛け人として色々なオーディオマニアの家やオーディオ販売店にセシウムクロックを持ち込み、その凄さを体験してもらったようです.。

「A&VREVIEW誌」の連載で、カーロフ氏がセシウムクロックによるHTPCについて書かれた記事が掲載されていて興味深く読んでいるのですが、そのときのM氏の感想では、DVD映画の「ジャンヌダルク」のdtsの音の変化に驚いたそとのこと。

M氏曰く、セシウム精度でのdtsのマルチチャンネルでは、「静かなシーンの怖さが全然違う」そうです。

輸出制限のある一台500万ともいわれるセシウムクロックって一体何?

8/11追記

これがセシウムクロック。高そうに見えないけど、滅多にみられるものじゃないかも?(すでにM氏宅にはないそうです)

ご参考:A&V REVIEW誌 114号 182頁にセシウムについての詳しい紹介記事があります)

なおマスタークロック交換による音の違いに関しては、お手持ちのCDPのマスタークロックを交換してくれるところもたくさんあるので、ご興味ある方はお試しを。

うちのX5000もずっと先送りになってますが、個人的にはAVパークNEBU(根武産業)への相談などもお薦めです。
http://www.av-nebu.com/serv03.htm

屋内電源

最後に、部屋の電源もまた一段と強化されています。

これまでの柱状トランスからのごく太引込み線はかわりませんが、オーディオルームと生活用の分電盤の分離。それにともない、メーターからオーディオ用分電盤への専用線の強化。

ブレーカー内部をみせていただきましたが、隣り合うブレーカー同士のコイルによるノイズ誘導を避けた配列に加え、電磁波吸収シートがふんだんにつかわれていいます

分電盤の各子ブレーカーも、クライオ品という単純なものではなく、電極固定ネジをステンレス?にした特別品。

しかも、パワーアンプをのぞく、機材が200Vからとられているようです。

なお、電源工事については、bebe宅でもシンプルでローコストなプランを相談中。

個人的に、出水電器に島元さんに相談中ですが、なかなか部屋が片付かないのと。仕事がいそがしくてのびのびになっているのですが、この夏の課題です。

つづく(試聴編)

(7/21加筆)この「機械」の素性がどうしても気になって、M氏に教えていただきました。

「10MHzを44.1KHzに変更する機械ですが実際は測定器に分類されるもので型番はHP3336Cです。
これはヒューレットパッカード社のシンセサイザージェネレーターという周波数発信器で任意の周波数を得ることができます。
これに外部から精度の高い10MHzを入れることにより内部発振の時より精度の高い44.1KHzが得られるのです。

これは10年くらい前の機械で現在は製造されておりません。
(10年前は100万円くらいで現在は中古市場で20万円くらい)

これから買われる方はこれがいいでしょう。
http://www.iclock-net.de/
日本での発売は8月頃で価格も28万円くらいです。
これは10MHzの外部クロックも入りますし値段も手頃でいいと思います。」